パパのコラム集 column 大言壮魚

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八丈島磯風

kiduppers

八丈島の空調・電設・メンテナンス工事の英電舎

 

釣りと音楽

海と釣りに似合う音楽 Ⅰ

数年前に、ジギングで与那国島に行った。

到着当日は午後なので、おやつ代わりにおパンを買いこんで、
島周りをドライブしながら、ライトなキャスティングゲームを楽しむことにした。

シーバス用9フィートのロッドに、チビのポッパーを装着し防波堤を釣り歩く。

何処かから三線(沖縄三味線)の音色が聞こえてきた。

港内の石段の上に若い女の子が座って三線を弾いている。

横のベビーカーの中には乳飲み子がいた。

「何時もここで弾いてるのですか~」

「ええ、雨のない日は大概に…」

「お若いですよね~、子供のころから三線を弾いてるのですか~」

「ちゃうワ~、生まれは大阪です~。結婚してから島に~。
覚えたてやから、ホッホ、うもぉないヤン」

なるほど、話を聞くと生粋の大阪っ娘が、
島に憧れてダイビングに来て、島の男に惚れたらしい。

子供も出来たので、
三線でも覚えて島の女らしく生きたいと云う事らしい。

現代風な健気さを感じるね~。

そういえば、決して上手いとは言えない三線である。

それでも、この音色は島の景色が似合う。

そして、南国の穏やかな風を感じる。


海と釣りに似合う音楽 Ⅱ

私が子供の頃に育った津軽は青森県の西半分、
日本海側の地方である。

津軽の民謡歌手に、岸知恵さんと言う人がいる。

一度お会いした事があるが、まあ陽気で、良くお笑いになる方だ。

その方のステージはおよそ、
一般的に直立不動で歌う民謡歌手には思えない。

踊りながら歌うそのパフォーマンスはステージをところ狭しだ。

スタンドマイクでは、とても賄えるものではない。

そして、彼女の歌う津軽じょんがら節は、そのバチ音と共に圧巻である。

如何にも陽気ではあるが、
何か哀愁を帯び、抒情的で感動すら覚える。

それは、厳しく長い冬と、津軽野の地吹雪や荒ぶる日本海の、
そんな生活に根付いた音楽だろうか。

竜飛岬の怒涛の潮流。

その中で群れを成す獣のような巨大魚。

そのクロマグロの群れを追い、ロッドを振り続けるアングラー。

このクロマグロゲームは、究極のスポーツフィッシングだろうか。

しかし、竜飛を背景を目にした時に、
私には津軽じょんから節の哀愁を帯びたメロディー、
そして津軽三味線の力強いバチを弾く音が聞こえてくる。


海と釣りに似合う音楽 Ⅲ

数年前の話だが、サイパンから北マリアナ釣行へ、
韓国の友人たちと釣りに出た。

船中4泊の予定だが、船は旧式の和船であるから恐ろしく船足が遅い。

片道の走行時間が12時間であるから、
実質は目的のサリガン島付近で59時間しか居なかったことになる。

船長も日本人で、何でも伊豆の下田辺りの漁師だったらしい。

そして現地スタッフの2人も日本語を話すので、全く不便は無い。

船の中には日本の漁具がイッパイで、
まるで八丈島の漁船に乗ってる気分だ。

日中はイソマグロのジギングがメインである。

しかし、アンカーを打ってスタッフが寝静まった後で、
キハダマグロのキャスティングゲームが最高に楽しかった。

それは高々10~20キロのマグロだが、何しろ何処に投げて釣れてくる。

寝ないで休みなく釣りをし、50時間ほどぶっ続けでやった。

その朝、シャモロ系の若いスタッフが歌を唸りながら朝食の卵料理を作っていた。

その歌が、なんと鳥羽一郎の兄弟船である。

もっとも船長が演歌好きで、CDプレーヤーで演歌を聞いている。

この船は演歌一色なのだ。

帰りには、さすがに疲労困憊だった。

船尾でビールを煽り、ボーっとしながら体を陽に焼いていた。

操舵室からかすかに音が漏れ、兄弟船のメロディーが聞こえる。

「波の谷間に 命の花が~ ふたつ並んで 咲いている~♪ 
型は古いが しけにはつよい おれと兄貴のヨ~ 夢の揺り籠さ~♪」

頭上にはアメリカ国旗が、マリアナ諸島の風を受け靡いていた。


海と釣りに似合う音楽 Ⅳ

島で一番のジギング船と言えば、潤航丸だろうか。
なにしろ、20年近い付き合いだが、
ジギングの創世記から一緒にフィールド開拓をしてきた船長である。

彼は実に不思議な男である。

まだ付き合いの浅かった頃、始めて彼の家に誘われた。

まだ彼が独身の頃である。

真新しい家の2階にあるリビングに通される。

だいたい、漁師の家で2階にキッチンとリビングがある洒落た家なんてのは聞いた事も無い。

リビングのソファーに腰掛け、彼の入れたコーヒーを啜る。

キッチンには奇麗に磨かれた銅製の鍋や、フライパンが吊るされ、
システムキッチンもピッカピカ。

これが独身男の家か?と思うぐらい薄気味悪い。

本棚に料理本等の分厚い本が並べられ、
中に「ニーチェとワーグナー」とか「ニーチェの実存主義哲学の何やら」とか、
カミユの「異邦人」なんて漁師が絶対に読まない。

いや、良識のある漁師は絶対に読んではイカン本だ(笑)。

「パパ~、其処にあるCDで、好きな曲の聴いて良いよ~」

慣れべらたCDはモーツアルトやブラームスなどのクラシック音楽から、
ビルエバンスなどの渋めのジャズだ。

そんな彼が、数年前に結婚をした。

相手は東京フィルハーモニーオーケストラのバイオリン奏者だ。

「島の漁師に、クラシック音楽は似合わないだろう!」。

良く判らん奴だ。


海と釣りに似合う音楽 Ⅴ

島も夏になると、海水浴場は賑わう。

島の海水浴場で聞かれる音楽は、昔は「アンコ椿は恋の花」だったらしい。

やはり、大島に代表される伊豆七島では、代表的なヒット曲なのだろう。

しかし、最近は全く聞かれなくなった。

最近は、レゲイやラップ、
特にヒップホップ系の音楽が圧倒的に多いだろうか。

ヒップホップのメジャーバンドと言えば、
ライムスター、マボロシ、MURO、NITRO、SUIKEN×S-WORD、
DELI、餓鬼レンジャー、キングギドラ。まるで子供向けのTV番組だ。

踊りだしたくなるようなリズムだが、みな同じ音楽に聞こえてしまう。

しかし、水着姿の若い女の子がリズムに合わせて踊るのは悪くは無い。

いつだって海水浴場の目玉は音楽よりも水着姿の女の子だ。

ジギングにもヒップホップは合うかも知れない。

平坦だが一定のリズムをキープする感じで、リズムに合わせロッドを振る。

こりゃ悪くは無い。

だったらヒップホップの原点と言われるR&Bやソウルミュージックでも同じだろうか。

マイケルジャクソンのビリージーンなんてのは相当良い。

では、一定のリズムでアップテンポの曲だったら、
全てジギングには良いと云う事になる。

いやいや、喜歌劇 「天国と地獄」 とか、「軽騎兵」序曲じゃ、早すぎて疲れる。

物事には限度があるのだ。



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| column 大言壮魚 | 05:52 AM | comments (x) | trackback (x) |
少年時代の釣り
少年時代の釣りⅠ

北国、津軽の海にはアイナメが多い。

アイナメには種類は幾つかあり、その中で一般的なのは
「アブラッコ」とか「シンジョ」と言われるものだろう。

ある日、父が「シンジョ」の大型を釣って来た。

母が台所で調理をするが、ヒバの木の大きなマナイタから、
その尻尾がはみ出している。

それも、1メートルぐらいあったような気がする。

しかし、よく考えてみると1メートルなんてアイナメがあったらコリャ事件だ。

やはり子供心の記憶である。余計に大きく感じたのだろう。

子供の頃、この「シンジョ」を釣るのが得意だった。

オモリの下10センチの所に釣り針を着けるだけ。

餌は、ヤドカリを貝殻から取り出したもの。

竹竿の先にタコ糸を1ヒロ、その先に20センチほどのナイロンハリス。

当時ナイロンハリスはとても貴重なものだ。

磯場を歩きながら、魚の居そうな穴に静かに落とし込む。

20~30センチほどのアイナメが餌に食いつくと、ガクガクっ竿先を引き込む。

稀には40センチを超えるようなビール瓶サイズだと、
それは息が止まるほどの興奮である。

釣ったアイナメは醤油漬けにしてから焼き、晩ご飯の食卓に登る。

串刺しにしたアイナメの香ばしい醤油の香りは、懐かしいおふくろの味だ。



少年時代の釣りⅡ

北国津軽の夏は短い。

9月の声を聴くと霜が降り、10月には山に雪が降る。

岩木山の山頂が白くなる頃、父と一緒にフクラゲ釣りに出た。

櫓で漕ぐ小舟から胴付き針の3本仕掛け。

上の2本にはハゲ皮のバケ、下バリには生きたドジョウを付ける。

下バリにはヒラメが来る事もある。

仕掛けを落としてから、ゆっくりと櫓を漕ぎバケが泳ぐようにする。

しかし、この時期から日本海は荒れてくる。

父が数尾釣っだけで風が出てきた。

「かつあき~(私の名前だ)、帰るから、道具を片付けるべ~」

かじかむ手で、仕掛けを手繰る。手繰った途中で手ごたえがあった。

フクラゲはイナダである。

バケが動いたので食ったのだろう。

ちょうど群れに当たったようで3本食った。

子供の私には大騒ぎである。

父に手伝って貰い何とか引き上げる事が出来た。

いつの間にか、周りにはフクラゲのナブラが出来ている。

もう一度仕掛けを落とそうとすると、父が、「だめだ~、風が出るぞ~、帰る~」
そして、道具を畳んで船が走り出した途端に、
横で大きな水柱が上がり大きな揺れが起こった。

シャチである。それは船の3倍ほどの大きさであろうか。

物凄いスピードでフクラゲを追いまわす。

良かった。

あの場にいたら、こんな小船など簡単に引っくり返っていただろう。



少年時代の釣りⅢ

弘前の小学校にいた頃、林間学校と言うのがあった。

汽車に(懐かしいね~)乗って浅虫温泉まで行き、
そこから徒歩で白根崎と言う岬で野外活動する。

まあ、泊らないけどキャンプみたいなものだ。

焚き木を取るグルーップや、炉を作って火をおこしハンゴウでご飯を炊くグループ。

女子は恒例のカレー作り。

私は当然に食料調達で釣りグループだ。

このグループは人気がある。

なんたって、釣りは楽しいからだ。

先生と私を含め10人ほどが磯場で釣り糸を垂らす。

しかし、こんな釣りはオイラ専門家だ。

左手に湯ノ島を望む、低い磯場をまるで牛若丸のように飛び回る(猿と言った方が良い)。

他は青ベラやゴンズイのような、気色の悪い魚しか釣れない中で、
しっかりとアイナメを3尾ほどゲッチュした。

「わ~、これ工藤君(おいらの本名)釣ったの~、すっごい~、オッキイ~」
女子軍から賛美の言葉を背に受けて、意気揚々、威風堂々。鼻高々。

「まあ、みそ汁さだば、もったいね~けんど、腹ワダ出して、ウロコ剥いで、ブツ切り~」
こうやるだ~!。

パッ、パッ、パッ。

かくして小麦粉がダンゴ状のカレーライスに、玉葱の入ったアイナメの極上味噌汁。

豪華絢爛な食事会だ。

一躍、おいらは先生にも一目置かれるヒーローとなったのである。



少年時代の釣りⅣ

ハヤ釣りと言うのがある。

小川で簡単に出来る釣りだ。

エサは食い物だったら何でも良い。

ご飯粒、ソーセージ、ハンペン、魚のハラワタ、皮、
何でも食うのは食欲旺盛だからだろう。

そこで、色んなエサで試す事にした。

ミミズは糸ミミズよりも大きなミミズを小さく切った方が良いようだ。

魚はカツオの肝臓が良い。

野菜類はさすがに食いが落ちる。

しかし、茹でたトウモロコシにも食い付くし、
ウリの種にまで食い付いた。

しかし、何といっても驚いたのは、脱脂綿である。

針に撒き付け、オモリを付けない針を流れに落とすと、
その浮力で浮いたままス~っと流れる。

木陰などの死角に入るといきなりパクリなのだ。

良く考えてみると、フライフィッシングだろうか。

でも、感覚的には海釣りのウィリーにも似ている。

まあ、淡水も海水も魚の習性はさほど変わらないと云う事になるだろう。

このハヤは大きいのより小振りな方が美味しい気がする。

5センチぐらいの奴を3~4匹まとめてテンプラに上げる。

ワカサギとは違った風味がする。

最近は目にする魚ではない。

果たして今でも釣れるだろうか。



少年時代の釣りⅤ

先日、青森でフィッシングショーが開催された。

最近は、地方でもこのような釣りのイベントが多いようだ。

青森は三方が海に囲まれている。

その為か、1万人以上も詰めかけ大盛況だった。

青森出身の私はゲストとして迎えられトークショーもあった。

当然、パンフレットなどにも私の名前が乗ったことで、
中学で同級だった渋谷君が、同じ幼馴染の奥さんと一緒に訪ねてきた。

子供の頃に釣り好きだった彼は、今でも釣り好きなのだ。

会場の2階にあるレストランで奥さんと3人で昼食をとる。

積もる話は昔の釣りの話だ。

蕎麦屋の渋谷君とは、一緒に自転車通学していた。

そして、学校の帰りには、何時も2人で釣りをしていた。

夏休み等は、河原の石を積んで作られた流砂堤で、
腰まで浸かりながらウナギをとった。

ウナギが獲れると、彼のお父さんが、
翌日にウナギのかば焼きを作ってくれた。

なにしろ、ウナギのかば焼きは高級料理だ。

ホンマモンのかば焼きなんて普段はめったに食えるものではない。

一匹まんま焼いた、あの甘ダレの付いたかば焼きを家に持ち帰ると、
我が家の食卓は豪華絢爛になり、私の両親も目を細める。

なにか、子供心に嬉しかった。

その渋谷君と一緒に、昔話で盛り上がるのだから、
故郷のフィッシングショーも良いもんだね~。



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| column 大言壮魚 | 08:08 AM | comments (x) | trackback (x) |
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