パパのコラム集 column 大言壮魚

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八丈島磯風

kiduppers

八丈島の空調・電設・メンテナンス工事の英電舎

お酒が大好き。
酒の話1

女房殿から、「酒がなければ味醂でも飲む」
と言われるほど酒好きだが、
かといってソムリエや利き酒師ほどの敏感な舌はもちあわせていない。

日本酒の利き酒には、
利き猪口(キキジョコ)なるものを使う。

そこに2重の青い丸が描かれ、
その青い部分と白い部分の境目で、
酒の色を判断するらしい。

さらに、香りをかぐのだが、
これが『上立ち香』といってフルーティーとか、
花のように甘いといった感覚でかぎわけるらしいが、
私には特別に強い香りでもなければ区別がつかない。

酒を含んだ時に、口から軽く息を吸い、
その酒を舌で転がすのが利き酒の基本らしいが、
緊張してそんなことをしたらムセてしまう。

酔っては、その後の試飲が出来なくなるので吐き出すらしいが、
何かもったいなくて飲んでしまうだろう。

そりゃ酒が喉を通る感覚も味わいたいし、
胃腑に沁みわたって、
思わず「う~!、ウメェ~!」と叫んでオデコを叩くなんざあ、
これが酒のだいご味だと思っている。

当然、それでは利き酒には向かないだろう。

箏曲『春の海』をBGMに、和服姿で飲む酒も悪くはないが、
日本酒だったら鳥羽一郎の『兄弟舟』とか、
酔うほどに三波春夫の『チャンチキおけさ』だろうか。

「月がわびしい露地裏の~、屋台の酒のほろ苦さ~、
知らぬ同志が、小皿叩いて、チャンチキおけさ~」

こんな古い歌、若い連中は知らないだろうね~、
おいらは、如何にもオヤジだ。


酒の話2

酒の味に無頓着といっても、
そりゃバーボンウィスキーとスコッチウィスキーの区別ぐらいはつく。

それでも、スコッチウィスキーとアイリッシュウィスキーとでは、
区別がつくか?というと、
若干アイリッシュウィスキーの方が癖があると思う程度だ。

ところが、これだって大間違いである。

元々ウィスキーはアイルランドで作られ(アイリッシュウィスキー)、
これがスコットランドに伝わったものだ。

後にスコットランドがイングランドと併合されたことから、
スコットランドというブランドが定義付けられ『スコッチウィスキー』となった。

しかし、どちらも大麦原料のシングルモルトが主流であるから、
その味はさほど変わらないはずなのだ。

強いて言えば貯蔵される樽の材料によって色香が変わる。

熟成される年数で味の深みとまろやかさが違う。

「ハイランド地区という寒冷な盆地の豊かな水で作られるからこそスコッチだ」
とうんちくを語る愛好家もいるが、
ハイランド地区だけがスコットランドではない。

同じ大麦原料のウィスキーだから、
同じスコットランドの南部で作ってもスコッチだろう。

そして、同じ原料、同じ製法で作られても、
北海道で作られたニッカウィスキーはスコッチではない。

良く判らんが、おいらに区別がつかないのは当然だ。

スコットランドは緯度から言えば、
南部のエディンバラやグラスゴーでさえ北緯56度、
すなわち樺太(サハリン)よりさらに北になる。

それはサーモン、鹿(レッドディアー)、ライチョウ、
更に海産物ではロブスターやカニも豊富な地方なので、
当然に肴はこれらで作った料理になる。なるほど。


酒の話3

メンデルスゾーンに交響曲第3番「スコットランド」というのがある。

1829年5月に初めてイギリスに渡り、
スコットランドを旅したメンデルスゾーンが、
7月30日にエジンバラの、
メアリー女王(希代の悪女と言われ斬首された)ゆかりの宮殿を訪ね、
作曲したものだ。

その旋律は、
スコットランドの自然を美しくも印象的に表現している。

さてさて、その美しい自然に恵まれたスコットランドは、
新鮮な食材の宝庫だ。

川や湖にはサーモンや鱒が群れをなし、
狩猟の盛んな国であるから雷鳥をはじめとする各種の猟鳥、
更にレッドディアーと呼ばれる大型の鹿など。

更に冷涼な気候風土で育った野菜は瑞々しく、
ハーブやキノコも豊富なのだ。

もちろん、東には北海、西には凍てつくヘブリディーズ諸島の島々があって、
深く切れ込んだ入江が複雑な海岸線を形成し、
そこでは牡蠣やムール貝、ロブスターやカニ、
更にタラやニシンといった魚が水揚げされる。

そのスコットランドでは、
キッパーズというニシンを燻製にした食材がある。

しかし、日本では手に入りにくい。

そこで、マーケットで売っているロシア産の身欠ニシンで良いだろう。
これを軽くあぶって身をほぐし、
薄切りした玉ねぎとマヨネーズで和える。

これを塩味のクラッカーに乗せて食すと、
気分はスコットランドだろうか。

ソファーに腰掛け、
左手には氷が2~3片はいったロックグラスにダブルのスコッチ。

右手にはこのカナッペ風なクラッカー。

そしてメンデルスゾーンの交響曲第3番「スコットランド」を聞く。

コリャ重厚だ。



酒の話4

世界中の移民から構成されるアメリカだが、
その歴史の中で建国当初もっとも多かったのがイギリス人だろう。

一般的にイギリス人はアングロサクソンと言われるが、
それはあくまでもイングランド人であって、
スコットランド人にアングロサクソン人か?と聞くと、
「スコットランド系です」といやな顔をされる。

それだけ、質実剛健と言われるスコットランド人はプライドも高い。

スコットランド料理は、フランス料理やイタリア料理に比べると、
決して豪華な料理というわけではない。

しかし、その風土からか、素材の味が生き、
何よりも人々の温もりが感じられる料理だ。

そして、その料理にはスコッチが合うのは当然のことだろう。

多くのスコットランド人がアメリカやカナダに移民したが、
そこからアメリカやカナダのウィスキー文化が発生した。

トーモロコシから作るバーボンウィスキー、
ライ麦から作るカナディアンウィスキーだが、
同じウィスキーでも、その風土が違うように、
合う肴もそれぞれだろうか。

カナダにケープ・ブレトン島という島がある。

ここは19世紀前半にスコットランドのハイランド地方から大量の移民が流入し、
今でもスコットランド文化が色濃く残る。

この島ではシングルモルトのウィスキーが作られていて、
やはり此処のウィスキーに合う肴はライチョウの料理らしく、
これに限っては遥々スコットランドから輸入されるらしい。
うんちくうんちく。


酒の話5

ご存知、日本にも誇れるウィスキーはある。

1918年にスコットランドに留学した竹鶴政孝によって、
スコッチ・ウイスキーの伝統的製法が持ち帰られたことが、
日本のウイスキー製造の始まりだ。

竹鶴は壽屋(現サントリー)に在籍し、
1923年開設の山崎蒸留所の初代所長となり、
のちにニッカヰスキーを創業する。

彼が目指したウィスキーは重厚なスコッチウィスキーであり、
その紆余曲折から、サントリー、ニッカ、共に世界的に評価され、
21世紀初頭には国際的な品評会で高い評価を収めるようになった。

ただ、私がこよなく愛する国産ウィスキーだが、
あくまでもスコットランド産ではないのでスコッチウィスキーとは呼ばない。

それだけに、無理やりライチョウやレッドディアーの肉を取り寄せたりして、
料理を作るまでもない。

まして、ホルストの『惑星』のような重厚な音楽を聴きながら、
食すシチュエーションではないだろう。

それでもウィスキーであるから、
燻製や肉料理が合うのだから、
鴨料理なんてのが良いかもしれない。

先日だが、北海道の友人が自家製のベーコンをお土産に持ってきた。

これがシンプルにフライパンで空炒りし、
ねぎを薬味にレモン汁を「ジュ~」、
これは国産ウィスキー『余市』が合いましたね~。

音楽は、『北海盆歌』はハマリすぎでしょうから、
都はるみの『北の宿から』でしょう。


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| column 大言壮魚 | 04:02 PM | comments (x) | trackback (x) |
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